第24章 Fever
とんだバースデーになったけど、
まぁこれも思い出になるか?
そんなことを思いながら3人で家に戻る。
「明日の生の件、
打ち合わせしたいけど平気?」
オーディオルームに集まったところで
二人に声をかける。
「平気だよ。
ちゃんと考えないとね?」
マグカップを持った智さんが
真剣な目で言う。
「だな?ほい、潤のコーヒーね?」
俺のマグを手渡してくれる翔さん。
3人で対策を考える。
「今からバラードにとかって無理だよね?」
智さんが聞いてくる。
「さすがに音源が間に合わないよ」
「かといって曲は変えられないし…」
呟いた翔さんが顔を上げて智さんに聞く。
「ねぇ智くん、フリってさ
なんとかなるもの?」
「僕が付けたやつならなんとかなるけど…」
今回の曲は全部が智さんのやつじゃないし。
「じゃ、曲順変えて一番キツいやつを
移動に使うのは?」
翔さんが別のアイディアを出す。
「それくらいの変更ならいけるな」
「あとは、明日の体調を見て
決めるしかないかな?」
「だね?」
智さんと翔さんが頷くのを見て
方針が決まったのが分かった。
「でさ、雅紀の誕生日、どうする?」
翔さんの一言で議題が移った。