第24章 Fever
しょんぼりとする雅紀。
「みんな…ごめんね?」
「いいですよ、別に。
とにかく休んで!
明日のこととか、考えなくていいから」
心配だった癖に素直になれない和は
雅紀のベッドに突っ伏して
針の刺さる手を撫でてる。
その顔には安堵の表情が浮かんでた。
「明日の生はなんとかするようにするから、
安心しな」
項垂れてる雅紀に声をかける。
「大丈夫だから
とにかくゆっくり休むんだよ?
お誕生日は元気になったらやろうね?」
智くんが雅紀の頭を撫でながら言う。
「とりあえず、和、置いてくから…、
それなら寂しくないだろ?」
翔さんが和の頭をポンポンしながら言う。
小さく頷く雅紀に和が嬉しそうな顔をする。
ノックの音がして扉を開けると
看護師さんが簡易ベッドを
運びいれてくれた。
雅紀のベッドの横に手早く設置していく。
「和?
雅紀のこと心配だろうけど
お前もベッドに入れ」
翔さんが和に向かって言う。
「お前まで具合悪くなったら、
明日、万が一の時、
雅紀のフォロー出来ないだろ?」
「和?膨れてないで入って?
そしたら僕たち帰るから」
智さんが和を促す。
ノロノロと立ち上がる和。
「明日、迎えに来るから。
ギリギリまで休んどけよ?」
俺の声に頷く二人をみて
俺たちは病室を後にした。