第24章 Fever
「翔さん!雅紀、行くって」
階下の翔さんに声をかける。
「車、準備出来てるよ?」
「全く…
変なところでめんどくさいんだから、
あいバカは!」
和也が心配そうな顔をしながら悪態をつく。
「誕生日に熱出したからって
変な意地張っちゃって…病院拒否って…」
「かーず?そんな風に言わないの。
相葉ちゃん、辛いんだから…ね?」
智さんがまーにコートを着せながら言う。
熱発してんのに病院に行かないと
駄々をこね続ける雅紀に、
それならと座薬タイプの解熱剤を入れようと
奮闘してた俺たち。
座薬と病院を天秤にかけた雅紀が
ようやく素直に病院に行くと
言ってくれて胸を撫で下ろす。
普段、解熱剤よりよっぽど大きいものを
銜え込むくせにと思ったのはナイショだ…。
「潤くん、相葉ちゃん下に下ろせる?」
智さんが聞いてくるからもちろんと答えた。
さっき抱いたときも軽かったし…
熱下がったら食べさせないとと
思いながら雅紀の身体を抱き上げた。
そのまま、皆で病院へ。
診察後、点滴の処置を受けた。
過労による発熱…だって。