第21章 Judgment
「ニノ、詳しいね」
雅紀が感心しながら言う。
「え?潤くんも翔ちゃんも知ってるよね?」
なに言ってんの?って顔に書きながら
ニノが言う。
俺はもちろん、潤も知ってて当然と
頷いている。
ほんと、うちの天然コンビは…。
また、ため息を吐く。
「まーも智さんも知らなかったの?
そっちの方が凄いわ」
俺が口にしないことをズバズバ言う潤。
そうだね、少し言ってやって。
「その感じだとまーもヤバくない?
ほんと、気ぃつけろよ?」
「大丈夫、最近忙しすぎて
新規開拓する余裕ないし。
そもそも不要だしね」
そう言って隣にいるニノに
軽くキスした雅紀。
慌てるニノとニコニコ顔の雅紀。
ほんと、天然の行動は予想がつかないよ。
「事務所、知ってるんだよね?
智くんが直撃されたの?」
話を戻すために智くんに聞く。
「うん、された直後にすぐ報告したよ」
「でも…止まらなかった…ってこと?」
潤が歯切れの悪い言い方をする。
「じゃなくて『止めなかった』なのかも」
とニノ。
「うん、さっき言われた。
明日のコンサート前に
マスコミ各社の囲みがあるから
そこで謝罪と完全否定と縁切りを
公言しろって」
「やっぱりそう来たか…」
俺の呟きに智くんが続ける。
「FRIDAY以外のマスコミ各社は止めたって。
ただネットは止めようがないから
ある程度流れるだろうって」
「ネットはほんとすごいな。
なにこの子、Instagramに
ブログにTwitter?
Facebookもか…」
潤が手元のタブレットで
次々出てくる情報をみてる。