第21章 Judgment
「西麻布のお店で会ったのは事実。
竜兵さんに連れてってもらった
店にいたの」
「うん、それで?寝たの?」
ニノがいきなり核心をつく。
泣きそうな顔の智くん。
「うん…」
その一言に俺たちは思わず立ち上がる。
「マジか…」
4人の口から出たのはその一言。
「なんで?」
雅紀が不思議そうな顔で言う。
そりゃそうだ、
別に溜まってるわけじゃないだろうし…。
やっぱり女が良くなったの?
「…試してみたくなったの…
その…女の子で…勃つか…。
僕も一応、男だし…」
「好きになったとかじゃなくて?」
思わず聞いてしまった…。
「うん…」
「それで?」
ニノに先を促される。
智くんの目は完全に涙目だ。
「…途中までいけるかと思ったけど…
ダメだった」
蚊のなくような小さな声で答える。
「で、
『この事実をバラされたくなければ
付き合え』って…言われて…」
「んで、付き合ったと?」
ニノの問いに頷く。
「でもね?
すぐにやっぱまずいと思って…
やっぱり別れたいって言ったんだけど
全然応じてくれなくて…」
半泣きの智くんに潤が頷きながら言う。
「そりゃ相手は別れないでしょ?
元女優だっけ?
まぁ言葉は悪いけど落ち目の女だろ?
売名するにはもってこいじゃん?
自己顕示欲強そうだし…
そりゃ離さないよなぁ。
だってリーダー、そういう女からすれば
最高のアクセサリーじゃん?」