• テキストサイズ

Side by Side  【気象系BL小説】

第21章 Judgment



BLASTを控えた今日、金曜日。
まさにFRIDAY。

朝からFRIDAYショックに見舞われたのは
なにもファンだけじゃない。

俺たちもだ。

智くんがFRIDAYされたかもって
言ってたけど事務所が止めると
思ってたから…。

当然、リハーサルはボロボロ。

智くん本人は勿論、
俺もニノも雅紀も潤も…。


一番重要なオープニングとフライングは
それでもなんとか乗りきったけど…。

その後が酷かった。

歌詞は間違える、ダンスはバラバラ、
立ち位置は間違えるし…。

どうしようもないと判断した潤が
リハを止めた。


「スタッフの皆さん、すみません。

 このままじゃリハにならないので
 今日は中止させてください。

 明日、みなさんの前に出るときには
 完璧にしますので…。

 俺たち抜きで確認出来るところは
 このままお願いします。

 本当に迷惑をかけてすみません」

頭を下げる潤に倣って
俺たちも頭を下げる。

智くんの顔は蒼白だった。

自分の蒔いた種とは言え気の毒で
直ぐにでも駆け寄りたかったけど…
スタッフさんの気持ちを考えると
そうもいかず…。

ステージを降りるまで
誰も手出ししなかった。

智くんに対して怒りがないかと言えば
嘘になる。

でも…とにかく理由を
本人から聴かなきゃ始まらない。
/ 422ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp