第17章 Afterward 〜ネコとくま〜
「しょうくん…寂しかったの…
ずっと寂しかったの…」
翔くんに抱きついて涙と一緒に
ずっと思ってたことが口からこぼれる。
「だから…しょうくんをちょうだい…
ぼくの寂しさを…うめて…欲しい」
「智くん…ごめんね。
寂しい想いをさせてごめんね。
俺…ずっと智くんが欲しかった。
でも…智くんにとって
大事な時期なの判ってたから…
言えなかった。
そんなの俺の我が儘だと
思ってたから…」
僕の躰を抱きしめて大きな手で
落ち着かれるように
背中をさすってくれる。
「VTRで…メドレーで…
智くんのそばにいるスタッフや
知念に嫉妬した。
そばにいたいのに入れなくて…。
触りたかった。
俺の腕のなかに閉じ込めて
しまいたかった。
番組忘れて抱きしめたかった…。
あんなこと言うから…」
翔くんの少し低い声が耳許に響く。
「シャワー浴びて
冷静になったつもりだったのに…
ダメだった」
「しょうくん…」
僕は翔くんの肩口に埋めてた顔を
あげて翔くんの頬に両手を添えた。
そのままそっとキスをする。
「しょうくん…好き。
好きすぎておかしくなる」
もう一度口づけて
僕の精一杯を口にする。