【弾丸キス】Bullet kiss~誘惑な捜査線♡~
第3章 氷室、鷹乃 潜入捜査(仮)
『これで終わりっと…』
データを保存して、PCの電源を落とす。
帰り支度をしていると誰かが背後にたった。
サッと振り替えると氷室だった。
アリスはホッと安堵の息をついた。
「すまない。驚かせてしまったか…」
『いえ、大丈夫です!』
「急で申し訳ないのだが、君と打ち合わせしたい事項があるので会議室に来るように…」
『了解しました』
そう言って、氷室は先に行ってしまう。
(お茶でも持っていこうかな…)
アリスは給湯室に寄ってから会議室に向かった。
会議室に入ると既に氷室は席についていた。
アリスは氷室の向かいの席に座ろうと思ったが、氷室が自分の隣の席の椅子を引いたので、隣の席に座った。
『お茶を入れてきました』
「ああ。この会議室は盗聴されていないのは確認済みだが、誰に聞かれてもいいように京国と呼ばせてもらう」
『了解しました』
「例の被害者だが、秘書をしていたと聞いている」
『はい。私もその話は聞きました。ですが、誰の秘書をしていたのかは、誰に聞いても話が曖昧でした』
「そうか・・・京国くん…」
氷室はアリスの手を握った。
(えっ・・・これって・・・何?)
二人は無言で見つめあっていた。
その二人を邪魔するように会議室のドアが開き、そこにいたのは・・・鷹野警視だった。