【弾丸キス】Bullet kiss~誘惑な捜査線♡~
第3章 氷室、鷹乃 潜入捜査(仮)
「鷹乃捜査官…何故君がここにいるんだ?」
「清掃業者だっていったら中に入れてくれました♪アリスさん久しぶりだね」
『た、鷹乃警視!?』
鷹乃は氷室が座っている反対側のアリスの隣に座る。
氷室はふーっとため息をつくと鷹乃に向き直る。
「鷹乃捜査官…君は不法侵入にあたるぞ。全く何を考えているんだ」
「すみません。だってアリスさんに1ヶ月も会えないと仕事も手につかなくって・・・。それに…氷室さんに何かされてないか心配だったんです」
鷹乃はアリスをじっと見つめながら手をとった。
氷室はそれを見て眼鏡を外しながら告げた。
「鷹乃捜査官に勧告する。その手は気安く握って良いものではない…今すぐに離すように」
「いやです。これだけは譲れません」
アリスは二人が言い争うのを間に挟まれながらどうしたものかと考えていた。
さすがにこれ以上騒がしくなると誰かが入ってくる危険もある。
仕方なくアリスは覚悟を決めた…。
『二人とも、言い争うの止めてください!話が一向に進みませんよ』
二人はハッとし、罰が悪そうな顔をした。
「すまない…私は君の事となると自制力が効かないようだ…」
氷室はそう言うが、アリスはこういった事に鈍感なので、イマイチ理解出来ずに首を傾げていた。
『鷹乃警視は手を離してください。私も久しぶりにお会い出来て嬉しいですが、時間を無駄には出来ません』
「また警視呼びだし…でも、ごめんね♡」
鷹乃はパッと握っていた手を離してくれた。