第6章 two
Gravityの帰りも雅紀に送ってもらった。
家に帰っても、まだ余韻が残ってた。
翔もニコニコして、卓を操作する真似事をしている。
翔にとっても、久しぶりに楽しい日になったんだろう。
「翔、楽しかった?」
「はぁーい」
テーブルを指で叩いて、卓に見立てているんだろう。
「ういいいいん」
「ははは…」
あんまり可愛くて笑ってたら、翔に怒られた。
「みない!かずくん、みない!」
「わかったよう…もう…」
仕方なく風呂に入る準備をする。
ユニットバスにお湯を貯めて準備していたら、慌てて翔が入ってきた。
「おふろはいりますか!?」
「いいよ…一人ではいるから…」
「ぼくもはいる!」
「いいよ…翔、一人で遊んでろよ…」
「いやああっ…はいるう!」
これがやりたくて、わざと一人で準備をする…
姑息な手を使ったな…俺…
「じゃあキスして?かずくんねえ、翔がかまってくれないから淋しかったの」
「んー」
すぐさま翔は俺に優しいキスをくれる。
「かずくん、さみしいなおりましたか?」
「まだ…」
「んぅ」
まだっていつまでも言ってたら、ずっと翔はキスをくれる。
甘いんだ。このキスが…