第6章 two
暫く遊んでいると、翔が俺の後ろに立った。
「これなあに?」
色々聞いてくるから、いちいち説明してやった。
「ほら、ここ押してみ?」
ぎゅうんと音がうねる。
「わあ」
「おもしれーだろ?」
「うん!」
そのまま卓は、翔のおもちゃになる。
俺は次々と卓に翔の好きそうなCDを載せてやった。
「ああ…うう…」
ボタンを次々に押しながら、音を繋いでいく。
時に大きく音をうねらせて、自分も身体を反らしたりしてた。
「はは…お前、DJっぽい」
そう褒めると、とっても嬉しそうな顔をした。
PC卓で俺も色々いじりながら、翔と一緒に音楽を作ったりしてみた。
「お前、なかなか才能あるな」
「てへ」
「今度Gravityで回してみよっか」
ガオに言って、やらせてもらおう。
10分くらいなら、おふざけの時間で許してくれないかな。
なんて思いながら翔と遊んでた。
気がついたら、あっという間に2時間経ってる。
「やべ。風呂はいんなきゃ」
そういうと翔は部屋に戻りたがらない。
すっかり夢中になってた。
「また明日遊んでやるから…」
「ホントですか?」
「ん。ほんと」
そろそろ俺も、うずうずしてたんだ。