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Re・Birth【気象系BL小説】

第6章 two


帰り道はまた手を繋いで帰る。


カタカタ、石鹸の箱の音。


翔の元気がない。


お腹を押さえている。


やっぱりな…


「翔。帰ったらお薬だよ?」


「んー…」


「お腹痛いんだろ?」


「いたくないもん…」


「グルグル言ってるだろ…」


「いってないもん!」


言い合いをしながら部屋に入ると、やっぱりすぐソファに座り込んだ。


ぬるま湯と薬を用意して飲ませると、素直に飲んだ。


コクンと飲み込むと、俺の胸に顔を埋めた。


「ほら…もう…」


コップをテーブルに置いて背中をさすると、親指を咥えて俺に体重を預ける。


この瞬間がたまらなく好きだ。


翔に頼られてる。


俺のこと信頼してくれてるって思えるから。


どんぐりが心配そうに翔の顔を覗きこんでる。


「ほら、どんぐりが心配してるよ?」


翔はどんぐりを見ると、手を伸ばして頭を撫でた。


どんぐりは耳を伏せて、目を閉じてる。


翔のこと、こいつも好きなんだな…


「どんぐり。もうベッド行きな」


そう声をかけてもどんぐりは動かない。


俺は翔をベッドに寝かせると、どんぐりをケージの中に入れた。


「ごめんな。後は俺が翔の面倒みるから」


ケッて顔して、どんぐりは寝床に入った。

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