第5章 birdcage
今日は休日だし…
もうちょっと眠りたい…
なんて思ってたら翔が起きだした。
「もう起きるの?翔…」
「ん」
ミニキッチンでなんかがさごそしてる。
「なにしてんの?翔」
俺はまだベッドでぐだぐだしてた。
振り返った翔の手には深めのお皿が二つ。
「ん?」
「ごはん」
立ちあがって皿をみると、シリアルに牛乳を注いであった。
そこにバナナが不格好にちぎっていれてある。
「おお…いつも俺がやってんの真似したの?」
こくんと頷くと、嬉しそうに微笑んだ。
「ありがとうな…嬉しい」
「かずくん、たべる!」
「おう、いただきます!」
テーブルについて、翔と俺は手を合わせてからシリアルをかっこんだ。
「なあ、翔。こんな早く飯くって、どっかいきたいの?」
「ううん…」
「じゃあ、なんかやりたいことあんの?」
「うん」
「なに?ここでできること?」
「くっつきたい」
「へ?」
「かずくんとくっつきたい!」
「あ、ああ…」
もしかして…あれか?
イチャイチャしたいってやつか…?
翔のワクワクした目を見てたら、断れない気がした。