第5章 birdcage
食べ終わって食器を洗うと、翔がキラキラした目で俺を見上げてる。
ラブソファに座ると、ぎゅっと俺に抱きついてきた。
やっぱりね…イチャイチャしたいんだね…キミは…
「うもー!わかったよ!」
髪の毛をぐしゃぐしゃと撫でると、翔は声を上げて笑った。
「ほら、顔洗ってくるぞ」
翔は俺にくっついたまま、歯を磨いて顔を洗った。
そのままパジャマから着替えもしないで、二人でソファでいちゃいちゃを開始した。
俺ね…調べたんだよね…
男同士がどうやってするのか。
あっち系のAVまで見ちゃった…
仕事中に…
もちろん勃起なんかしなかったけど、自分にこれができるんだろうかと、ちょっと不安になった。
それでも必需品のローションだけは、なんとか手に入れていた。
後は、翔が痛みを感じないようにどうやってできるか、だな…
あんな傷、もう作りたくない。
「かずくん?」
「ん?」
ぼけっと床を見ていた俺を、自分の方に向かせると、にこっと笑う。
ああ…この笑顔に弱いんだよな…
「翔はかわいいねええ!」
そう言って頭を抱き寄せると、また翔は声を上げて笑う。
「かーずくーん!」
「ん?なんだあ?かわいいのう!」
「うひひひひひ…」
翔の嬉しそうな顔が、俺には一番のごちそうだった。