第4章 truth
片付け終わったら、翔と一緒にベッドに腰掛けた。
「ソファーとか欲しくなるね…こうなったらさ…」
「うん…」
翔は俺の肩に、こてんと頭を載せた。
「ま、そのうちね…」
翔の肩を抱き寄せて、俺は目を閉じた。
このぬくもりが、嬉しかった。
たまらなく愛おしかった。
「かずくん…いっしょ」
翔が俺の手を取って、小指を絡めた。
「やくそく…」
「うん…わかったよ。約束な…」
いつまでも…
いつまでも翔とこうしていられたら…
コンコンと部屋の扉をノックする音が聞こえた。
「はーい」
「和也、これ使え」
そう言って親父が持ってきてくれたのは、二人がけのソファだった。
「利用者さんが寄付してくれたんだがな。余ってるから、やるよ」
「ありがとう…」
でもこれさ…
「じゃあな」
親父はさっさと帰っていった。
「おやすみ…」
背中に言うと、こっちを見ないで手を振り返した。
「親父…これ、ラブソファっていうんだ…」
恋人たちが恋人といちゃいちゃするためだけに作られたソファ…
だからちっちゃい…
座面は広いけどね…
デザインしたやつ、何を想定してんだか…
軽いソファを抱えて部屋の中央の壁際に設置した。