第25章 特別短編 緑色の木
侑李を宥めながらも、細い体を抱きしめる。
「いやだっ…僕に触るなっ…」
「いや、もうでも…泣くなよ…」
「なんでふたりとも覚えてないのおっ!?」
泥酔してたからだろなんて言えないが…
でも、酒いっぱい飲ませたのも飲んだのもおまえだぞ…?
「ごめん…侑李…」
「雅紀なんか嫌い…なんで泥酔してんのに勃起できんだよ…」
「それは俺も謎だ…」
だいたい、酔っ払ったときなんて成功率50%なのにな…
なんで今日は成功してんだよ…
「ケツ、痛くない?」
「痛くない…」
「えっ?」
「でもなんか出てる…気持ち悪い…」
急いで起き上がって侑李のケツを見た。
「やだっ…なにすんだよっ!えっち!」
「いや、待てっておまえ…」
暴れるからよくみえないけど、たしかにケツからは何かぬるぬるっとしたものが出てる…
これ、俺のか…???
「侑李、風呂はいろ?な?」
「やだっ雅紀だけ入ってくればいいじゃん!」
「侑李~…」
ほとほと困り果てたが、なんとか侑李を抱き上げてバスルームを探すのに寝室を出た。
「んあ!?」
なんか…いる…
「ちょ、ちょっ…何なのお前らっ!?」
リビングのソファでニノと翔が抱き合って眠ってる。
その隣のソファでは智と潤がむぎゅっと寝てる…