第20章 特別短編 俺達の道
目が覚めたら、翼が俺にしがみついたまま眠ってた。
「お…重い…」
時間はもう昼過ぎ。
しまった飯…
傍らの内線でメイドを呼ぶと、部屋にブランチ?を持ってきてくれた。
「翼?飯くおうよ?」
「んー…」
「うわっ…」
翼のズボン、濡れてる…
「どうしたのこれっ…」
「でちゃった…」
しょんぼりして翼が俯く。
「おねしょ…じゃねえな…あっ…」
夢精しちゃったか…
どんだけ溜めてたんだ…
飯は置いておいで、寝室のバスルームに翼をそのまま連れて行く。
パジャマを脱がせて軽く洗って絞ると、翼の身体を洗った。
「にーちゃ…ごめんね?ごめんね…?」
「いいって…しょうがないことだから…」
「しょうが…?」
「はい、いいから。タオル、ね。身体拭ける?」
「あい」
翼がタオルで体を拭いてる間に、洗ったパジャマをランドリーシューターに投げ入れた。
「もう大丈夫だからね。今、パンツと服持ってくるから」
「はあい…」
翼はもじもじと足の親指を合わせて、下を向いている。
悪いことをしたと思ってるのかな…
人間だから、年頃の男だからしょうがないことなんだけど…
翼に服を着せると、俺も普段着に着替えて飯を食った。
今日が祝日でよかった…