第18章 特別短編 秀明
そんなある日、翔が現れた。
養護施設の職員をしていたらしいが、裏でエグいことやらされてたらしい。
どんな人かわからなかったけど、おっさんに呼ばれて本宅に行ってみたら衝撃を受けた。
翼と同じで知的障害がある。
またか…おっさん、また同じことしてんのかよ…
翼がいるのに…なんでまた同じことするんだよ…
その人は、体中に痣を作ってた。
ケツは切れて、血とおっさんの精液が垂れ流れてた。
「おっさん…なにもここまですることねえんじゃねえの?」
そう言ったらぶん殴られた。
おっさんはこのころにはシャブに手を出してて、俺の話なんかろくに聞かなかった。
なのに都合の悪いことはちゃんと聞いてて怒りさくる。
おっさんが風呂に行ってしまうと、翔は起き上がって俺の頭を撫でた。
「いたいですか…?」
痛い思いしてんのは…アンタだろうが…
「なかないで…?」
優しくするな…
俺、アンタになんにもしてやれないのに…
その日から、おっさんは別宅にはこなくなった。
翔に夢中になってた。
時々本宅に呼び出されて、気絶してる翔の世話をさせられた。
体中傷だらけで、一体どんなプレイしてんだか想像するだけでゾッとした。