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Re・Birth【気象系BL小説】

第16章 rebirth


ドアを開けると、翼は風間に遊んでもらっているところだった。
床一面に画用紙を広げて絵を描いている。

「翼!」

翼はこちらを見ると、満面の笑みを作った。

「にーちゃ!」
「お、覚えてたか?俺のこと」
「にーちゃ!にーちゃ!だっこ!」

翼はぼすんと俺にぶつかってくると、抱っこをせがんだ。

「もーお前は…」

そう言って翼を抱き上げた。
せっけんのいい香りがした。
可愛がってもらってるんだなってそれだけでわかった。

「ごめんね、風間も…」
「いいえ…翼くんといると楽しいですし…」

優しい笑みを浮かべながら、風間は俺たちを見上げた。
風間もいつものスーツ姿ではなく、ポロシャツにチノパンというラフな姿だった。

「風間…その、聞いたよ。ガオと結婚するんだって?」
「えっ…」

風間はそのまま固まってしまった。

「ち、智津ちゃんっ…」
「ちょっ…その呼び方やめろ!」
「ほ、ほんとに!?結婚してくれるの!?」
「だーっ…うっさい…喚くな!」
「聞かせて?お願い…智津…」
「ほ、ほ…本当だよ」
「智津ちゃん…」
「なんだよ…もう…泣くなよ…俊…」

そっとガオは風間を抱きしめた。

「ごめんね…待たせて…」

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