第16章 rebirth
潤と一緒にリハビリを受けることになった。
身体の傷はだいぶ癒えていた。
左の足首が上手く動かなくて…
医師の診断だと、骨はくっついてるし神経にも問題ないってことだった。
「よ。一緒に行くか」
車いすに乗った潤と智が病室に迎えに来る。
俺は翔に助けて貰って車いすに乗る。
何度もやってるから、翔も手慣れたもんだ。
「翔、偉いねえ」
智が褒めると、翔は照れたように笑う。
「かずくんいいこです」
「なんで俺を褒めてるんだよ…」
「ぶっ…」
二人に笑われてしまった。
初回だからリハビリ担当の療法士さんが迎えに来てくれて、リハビリ室に向かう。
次回からは時間になったら自分たちで来るように言われた。
大きなベンチみたいなところに座らされて、担当の療法士さんを待った。
「カズ…」
「ん?」
「まじ、辛いぞ?リハビリ」
「え?そうなの?」
「まあ…お前は足首だけだからなあ…」
「おん…」
「俺、何回か気絶しちゃった」
「えっ…」
「動かないからさ…無理しちゃって…なんか、ね…」
智や翔に聞こえないようにぼそぼそと喋った。
「智に心配掛けらんないしね…」
「そういや、智ってなんで潤のとこ泊まりこんでるの?」