• テキストサイズ

Re・Birth【気象系BL小説】

第3章 fact


親父に許可を貰ったので、今日一日は翔と俺は一緒に過ごすことになった。


ビルの2階が俺の職場だ。


「おはようございまーす」


スタッフルームに入って行くと、皆興味深々っていう顔でこっちを見てきた。


「どんぐり、おいで」


どんぐりはしっぽをふりふりしてこちらにトテトテ歩いてくる。


「翔、こいつどんぐりっていうの、かわいいでしょ?」


「かわいいです!」


どんぐりは捨て犬で、ビルの前に捨ててあったのを皆で保護した。


今はもちまわりで世話をして、日中はスタッフルームで飼っている。


セラピー犬としても大活躍中だ。


「豆柴っていう種類の犬だよ。かわいがってね?」


「はあい…」


翔はどんぐりに向かってそっと手を伸ばした。


昔、飼ってたことありそうだな…


犬を触る手つきでそう思った。


「皆さん、あの。今日一日、この人、事情があって俺が見ることになって…知的障害があります。親父には許可をとってあります。ちょっと事情があって…」


「やーだ!二宮さんの彼女かとおもった!」


「ほんと!すっごくかわいいわぁ…名前はなんていうの?」


「ぼ、ぼくは櫻井翔といいます!」


「あら、ちゃんと言えたね。いいこいいこ!」


パートのおばちゃんって、世界で一番強いと思う…

/ 440ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp