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Re・Birth【気象系BL小説】

第15章 hope


安藤を公安の連中に任せ、下に降りて行くと地元の県警が集まってきていた。
事情は知らされていなかったらしく、公安の連中と揉めている。

相変わらず、くだらない縄張り争い。

二宮さんは相葉さんの腕に抱かれている。
すぐに救急車が駆けつけ、二宮さんを乗せた。

「相葉さん、ついてください」

由美さんも頷いて救急車に乗り込んだ。

それを見送った後、本庁の護送車が到着して安藤を詰め込んだ。それを阻止しようとする県警とまた揉めて、出発するのがだいぶ遅くなった。

安藤死んでなきゃいいけど…

私と美穂さんは、警察の捜査に協力すべくそこに残っていた。
くだらない争いを眺めながら、随分暇だった。

車から滝沢の残したノートパソコンを取り出した。
電源を入れ立ち上げると、滝沢の日記を開いた。

悪いとは思ったけど、安藤の情報を少しでも得るために読ませてもらった。

一番最後のページ。

『この世で一番大事なものって、自分だと思っていた。でも、雅紀と接してそれが違うことに気づいた。一番大事なのは…』

ここで日記は途切れている。

ふっと笑いがこみ上げた。
あの日本男児の中に、答えはあるというのだろうか。

「何笑ってるの?美樹さん」
「いいえ…とりあえず、これで解決ですかね」

ポンとエンターキーを押すと、滝沢の日記は閉じられた。

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