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Re・Birth【気象系BL小説】

第11章 will


「…じゃあ別にえっちなことしてないんですね?」
「はい…すいませんでした…」
「ならいいですけど…今回は見つけたのが私だったからいいけど…ほんと、気をつけてくださいよ…?」
「もう、かたじけない…」
「大丈夫。私、そういうのに偏見ありませんから」
「え?」

看護師はにこにこして出て行った。

「あちゃ…」
「なんだ…あの娘、いいこじゃん」

昨日は嫉妬丸出しだったくせに、あっさりと智は変わった。

「お前なあ…」
「ん?なに?」
「元はといえば智のせいなんだからな」
「…ごめん」

そう言ってぽりぽり顎を掻く姿は、なんだか可愛らしかった。

…こんなにかわいかったっけ…?

目を擦ってもう一回見てみる。

やっぱりかわいい。

おっかしいな…
しょうがないから、手を伸ばして頭をぽんぽんと撫でた。

「…潤?」
「あ、ごめん。なんか触りたくなった」
「触りたくなったって…」

智の顔がみるみる赤くなった。

…おかしいな…やっぱりかわいい…

「智、おいで?」
「え?」
「いいから、ここ座って?」

ベッドの際を指して、智を呼ぶ。
素直に寄ってくると、そっとベッドに座った。

「なに…?潤…」

朝日に、智の金髪がきらきら光ってる。

褐色の肌に、白に近い金髪はよく似合っていた。
薄っすらと頬を染めてこちらを見ている智は、今まで見た中で一番綺麗でかわいかった。

そっと頬に手を当てると、智の身体がびくっと震えた。

「あんね…智…」
「ん…?」
「キス、しようか」
「えっ…」
「いいからいいから…」




その朝、俺達は初めてのキスをした。
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