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Re・Birth【気象系BL小説】

第10章 stream


秀明……秀明嘘だ

うそだ

嘘だって言ってよ

俺のこと置いて行かないでよ

やっと出会えたのに

やっと愛し合えたのに




ちがう…これは現実じゃない…



これは夢だ



夢…






「あああああああーーー!!!」

翼の泣き叫ぶ声が聞こえる。
線香の匂いが、頭に突き刺さる。

「翼…泣かないの…」

病院の地下にある霊安室で俺は翼を抱っこしていた。

いつの間にこんなとこに来たんだろう。

なぜか和也と智も居る。翔まで…。
あの探偵さんも居た。

「たっきー…たっきー…」

翼がベッドの上に向かって手を伸ばす。

「…そういえば、秀明どこいったのかな…」
「雅紀…?」

和也が俺の肩を掴む。

「ねえ、和也。俺ね、秀明と恋人になったんだ」
「えっ…」
「やっと、出会えたんだ…やっと…」
「おい、雅紀!」

智が俺の顔を掴んで、強引に智の方を向かせた。

「しっかりしろよ…そこに寝てんの、秀明って人だろ?」
「え…?何いってんの…」

その時、俺の膝に居た翼が背中を反り返らせて泣きだした。

「たっきーいないっ…いやあああっ…」
「…医師を呼びましょう…鎮静剤打ってもらったほうがいい…」

美穂さんが言うと、もう一人いた探偵の由美さんが部屋を出て行った。
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