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Re・Birth【気象系BL小説】

第10章 stream


翔を支えているのに膝ががくがく揺れて、まっすぐ立っていることもできない。

「かずくん…?」

翔が俺の顔を覗きこむ。

「あ、ああ…ごめんな…?」

声まで震えてるよ…情けないな…

翔は黙って俺の手を持った。
智も俺の腕を抱えた。

「和也、とりあえず座ろう」

そう言って、黒の革張りのソファまで一緒に歩いてくれた。

ソファに座っても、まだ身体の震えが取れない。

美穂さんが俺の前にお茶を出してくれた。

「ハーブティーです。落ち着きますよ」

そう言われて少しホッとした。
熱いマグカップを持つと、少しずつ爽やかな香りのするお茶を啜った。
智も翔も、一緒にハーブティーを飲んでいる。

「すいませんでした…危険な目に合わせて…」

美穂さんが頭を下げた。

「いえ…あの…安藤は…」
「え?」
「なにかクスリみたいなものを?」
「…やっぱりそう思いましたか…」

由美さんが後ろから言った。

「あの感じ、シャブをやっているようでした」

美穂さんが頷いた。

「緑山会にしてる借金はシャブの金のようね…」
「大野さんが、安藤の行動に一貫性がないと言っていたのは、シャブをやっているからじゃないでしょうか」

由美さんが言うと、全員納得した。

美穂さんは溜息をつくと、窓辺に立った。

「美樹さんが安藤の隠れ家を突き止めてくれたらいいんだけど…」
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