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Re・Birth【気象系BL小説】

第10章 stream


安藤が翔に手を伸ばしてニヤリと笑った。

「大人しく最初からこうすればよかったんだよ…」

安藤の手には注射器が握られていた。

「動くな!安藤!」

部屋中に大きな声が響いた。
入り口に由美さんが立っている。
手には銃を持っていた。

なんで一般人が拳銃をもっているんだとか、そんなこと思わなかった。
構えている姿が様になっていた。

「手に持ってるものを床に落とせ」
「なにやってんだ…?素人がそんなもん持ってたらだめだろう…」

安藤はニヤニヤ笑って動かない。

「アンタの持ってるもんはなんなんだよ…人間やめてんだろ?てめえ…」

由美さんがいうと迫力があった。

「何の話だよ…これはちょっと眠くなる薬だよ…」

くっくっくと笑って安藤はゆっくりと腕を下ろした。

「動くなよ…それを下に落とせ」

由美さんがじりじりと近寄ると、突然安藤が目の前に居る智を掴んだ。
咄嗟に身体を避けて智は床に倒れ込んだ。

由美さんが智に視線を逸らした瞬間、安藤は飛び上がって由美さんを壁に叩きつけた。
そのまま安藤はドアから走って出て行った。

「っつー…皆さん、大丈夫ですか…?」

由美さんは頭を打ってしまったらしく、押さえながらこちらを向いた。

「ここを出ましょう」
「え…こんなすぐに」
「はい。もう移転先は用意してありますから」
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