• テキストサイズ

Re・Birth【気象系BL小説】

第2章 sanctuary


「切れてるって…」


「もう傷は塞がってるけど、性的虐待受けてたんじゃねえかな…」


「まじで…だってコイツ男だろ?」


「男だって…好きな奴は好きだろ?」


雅紀が黙りこんだ。


しまった。今、言わなくていいこと言った。


「まあ、な…」


雅紀はベッドに寄りかかった。


「物好きは、世の中に一杯いるわな…」


上を向くと、目に腕を当てた。


「どうする?和。翔、俺が引き取ろうか」


「いや、いいよ。明日、施設連れて行く」


「マジで?」


「だから、今日Gravity行かないわ。皆に言っといて」


「わかった」


Gravityとは、俺達が屯するクラブで、もう5年以上通ってる。


そこで俺達は智と潤に出会った。


今は4人で週末は遊ぶのが、恒例になってる。


遊ぶと言っても、DJの合間に。


俺たちは、DJをやってる。


食っていけるくらいのを目指してるんだけど、なかなかね…


俺の部屋の大半はCDで埋め尽くされてて、卓も置いてあるけど、なかなか世間はそんなに甘くない。


だから親父のとこで働いてる。


「じゃ、俺行くわ…」


「ありがとね。タクシー代も」


「ああ…気にすんなよ」


雅紀はちょっとだけ俺を見つめてから、ふっと笑って部屋を出て行った。

/ 440ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp