• テキストサイズ

Re・Birth【気象系BL小説】

第8章  tower


「ともかく安藤は、翔を手に入れたくてたまらない。金を返さなければ危ない状況になっているので、焦ってきている、ということですね?」


智が一気に喋った。


「はい。そうですね」


「で、今朝の報道ですけど…あんなに大々的にやってるってことは…」


「安藤を追い詰めるつもりだと思います。今度こそ、公安が動いているものと思われます」


「やっぱり…そうなんですね…」


「ですから、ここ数日はここで辛抱してください」


「ここは安全ってことですね?」


思わず確認した。


「わかりません。安藤はどうやってか、櫻井さんの行方を掴みます。人を雇っている風でもないので、そこはなんとも言えません」


「え…?そうなんですか…」


「今、安藤は逃亡しています。自宅は警察が押さえました。隠れ家の類は発見できていませんが…」


「えっ…じゃあ子供は見つかったんですか?」


「いえ…それは…」


「そうですか…」


翔みたいな目に会っている子供がいるとしたら…


救い出してやって欲しかった。


「櫻井さんに証言する能力があれば、なにか子供のこともわかるかと思うんですが…」


由美さんの声は暗い。


翔にそんなこと聞けるわけもなかった。


ただでさえ安藤のことを思い出したらパニックになるのに…
/ 440ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp