第8章 tower
肩にキスすると、翔は少しだけ声を出した。
音が浴室にこだまする。
「翔…気持ちいい?」
「うん」
「じゃあもっとしてあげる」
白い肌に唇を滑らせると、水面が波打った。
「あ…かずくん…」
「いい?翔…」
「うん…もっと…」
肩から首筋、耳から頬。
キスをしていくと、翔の身体が熱くなってくる。
俺の中心も熱を持って、立ち上がってくる。
翔の背中に擦りつけるようにすると、翔が振り返って俺の唇に吸い付いた。
「かずくん…しよ…」
翔の腕を掴むと立ち上がらせた。
壁に手をつかせて、翔の後ろに指を挿れた。
「あうっ…」
「ごめんね…ちょっとがまんしてね…?」
翔の前を掴みながら、背中にキスを落としていくと、翔の口から嬌声が漏れ出してくる。
「翔、声小さくしてね…?」
「うん…」
急くのを止められず、指が二本入るようになった瞬間に翔の中に入った。
「ううっ…」
「ごめん…翔…」
痛みからか、翔が身体を硬くした。
ずぶりと全部入ってしまうと、急に安心した。
「ごめんね…痛い?」
「ううん…だいじょうぶ…」
翔は優しく俺を包み込んでくれた。