• テキストサイズ

Re・Birth【気象系BL小説】

第8章  tower


「先程、潤さんの手術が終わりました。頭は打っていなかったのが不幸中の幸いでした。命に別状はありませんが、少し出血が多かったのが心配です」


そこまで一気に言ってから、美穂さんの表情は曇った。


「犯人は、安藤だろうと思われます。先程は、安藤が近づいているという情報が入ったので、あの場を離れようとしていたんです」


「美穂さん…」


俺はようやく声を出すことができた。


「今まではっきりとは聞いていませんでしたが、安藤は翔を狙って俺達のこと付け狙っているんですよね?」


「…すいません、そこは断定できていないんです。だけど、翔さんが理由の一つではあると思っています」


「他になにかあるんですか…?」


「これは…不確定情報なので、出せなかったんですが…」


美穂さんはチラと翔を見た。


翔は不思議そうな顔をしている。


「翔くんが、恵和のなにかを握っている。それを狙っているのではないかと」


「え…?恵和の…?」


「これは公安ルートからの情報です。はっきりとは聞かされていないので、お出しできなかったんです」


美穂さんはポケットからハンカチを出すと、智に差し出した。


智はびっくりした顔をしながら、それを受け取った。

/ 440ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp