第7章 storm
「まず…Gravityというクラブに現れたという麻取…あれは麻取ではありませんでした」
「えっ!?じゃあなんですか?あの人達」
「あの人達は、麻布警察署の人たちです」
美樹さんがパソコンで画像を表示して見せてくれた。
確かにあの少年課だった刑事も写っていた。
警察署に入っていく様子が写されていた。
「よく麻取は警察の組織だと勘違いされやすいのですが、管轄が違います。麻取は厚労省です」
「あ、そうなんですか…」
「で、はっきり麻取とは名乗っていませんしね。装ったようにみせかけて相葉さんに近づいたようですね…」
「え?なんでそんな必要…」
「これは表に出てない情報です。タレコミがあったそうです。麻布警察署のほうに。相葉グループの次男坊がシャブに関わっていると」
美樹さんが呟いてから、またPCを戻した。
「そしてまたこれも極秘情報なんですが、相葉さんの扱いは、極々秘密の扱いになっています」
「いわゆるマル秘ってやつです」
美穂さんが写真を取り出した。
安藤の写真だった。
「こいつの目から相葉さんを隠すためだったようです」
「え…?どういうことですか?」