第2章 sanctuary
未成年の障害者は国から手厚い保護があるから、手出しはできない。
でも20歳になってしまえば、その保護も緩む。
20代から30代の障害者が、その売買の対象になるのだそうだ。
知的障害者が、その最も求められるところだ。
ぎりっと歯を食いしばった。
こいつらがなにしたってんだよ。
一生懸命生きてるだけだろうが…
てめえらみたいな汚いおやじどもが汚していいものじゃないんだ…
施設に入所してる子どもたちの顔が浮かんだ。
将来、あの子達の中からこんな被害に遭ってしまう子がでるかもしれない。
どうしたら…
「かずくん…」
翔の身体が冷えてきてた。
「あ、ごめんな…ほら、服着ような?」
翔の手を引いて居間に入る。
電熱器の前に翔を座らせて、適当に翔が着られそうなものを探した。
「ほら、自分で着られるか?」
「はあい…」
なんとなく元気がなくなってしまった。
「翔、後でコンビニ行こうな」
ぱっと翔の表情が明るくなった。
「こんびに!?」
「な、なんだよ…コンビニ行ったことないの?」
「いきたい!こんびにだいすき!」
翔は素っ裸のまま、俺の回りを飛び跳ねた。
フルチンやめろ…