第7章 storm
家に着いたら、なんだか疲れきっていた。
ラブソファに二人で座って、ずっと翔の手を握ってた。
あのおまわりの調査書は今、俺の手元にある。
翔が怖がるから、翔が寝てから書類は読むことにしよう。
翔はずっと俺の顔色を伺ってる。
「ん?ごめんね?怖い顔してた?」
「まさきくん、どこいったの?」
「ん…そうだね…大丈夫。帰ってくるから」
「ほんと?」
「本当だよ。大丈夫だから…」
今日は皆して怖い顔してたから、翔は怖かっただろうな…
翔をそっと抱っこすると、しがみついてきた。
「かずくん…」
「ん…大丈夫だよ、翔…」
ぎゅっとしがみつく翔の身体が、ちょっとだけ震えてた。
背中を撫でて、落ち着かせた。
「大丈夫…大丈夫…」
翔の体重が俺に掛かって、身体を預けてくるのがわかる。
もっと…
もっと翔を抱きたい。
腕が2本じゃ足りないや…
「かずくん。どこにもいかないでね?」
「行かないよ。行くんなら、翔も一緒だよ?」
「うん…いっしょ、いく…」
「一緒にね…行こうね…」
ぎゅっと抱っこしていたら、いつの間にか翔は眠ってしまった。
重い体を抱えて、ベッドに寝かせると、俺は報告書を読みだした。