第7章 storm
皆にゲラゲラ笑われながら、俺と雅紀はもみあいをした。
翔がそこに絶妙なタイミングで割って入るから、増々俺達は笑った。
結局、調査の件はちゃんと礼をいうこともできなくて、俺達はフロアに戻る時間がきてしまった。
「お、お前…覚えてろよ…」
「ああ、覚えてるぞ。こんちくしょう…」
俺と雅紀はお互いの襟を持ったまま、なぜか爆笑した。
そのまま5人で肩を組みながらフロアに戻った。
潤が次のDJのため、準備に入った。
フロアにはガオと風間が来ていた。
「お疲れ様。あら…楽しそうね」
タバコをふかしながらガオが歩み寄ってくる。
「雅紀のバカがさ…」
「お前、バカって言うなよ!」
「もうバカでいいじゃん…」
「まさきくん、おばか!」
「翔、てめえこのやろ!」
雅紀が翔の首に腕を回してぐいっと締めあげた。
「ぐるじい…まさぎぐん…」
「おばかって言っちゃいけません!」
「はああい!はああい!」
「雅紀、おとな気ないよ?」
智に言われてやっと雅紀は腕を離した。
「かずくうん…」
「はいはい。こっちこいよ…」
俺にしがみつくと、翔はすんと鼻を鳴らした。