第6章 two
無理やり翔の身体を開いて、指を滑りこませた。
ローションをもどかしく取り出して指につける。
「かずくん…」
「大丈夫…ごめんね…」
言いながらも乱暴になってしまうのを止められない。
「かずくんっ…いたいっ…」
「あっ…ごめん…翔…」
翔が泣き出す姿を見て、やっと我に返った。
「ごめん…ごめん翔…」
いやいやと首を振る翔をなんとか捕まえて抱きしめる。
「ごめん…もうしないから…」
「かずくん…こいびと…」
「うん…そうだよ…恋人だもんな‥」
「かずくん、いっしょ…」
「うん。そうだよ。ごめん…ごめんな…」
「かずくん…?」
「ん…?」
「泣かないで…」
いつの間にか俺の目には涙が溢れていた。
「あは…どうしたんだろうな…」
拭って翔に笑いかけたけど、翔の顔は心配そうで。
「なんでも…ないんだよ…」
自分が非力で泣けるなんて、翔に説明できるわけもなく。
「かずくん、せっくすしよ?」
翔が足首に引っかかってたズボンを脱ぎ始める。
「いや、いいって…翔はしたくないんだから、しなくていいって」
「いやっ…します!ぼくします!」
「大丈夫だってば!」