第1章 ~第一章~甘い時間
―ルイside―
(……ユヅキ、喜んでくれるかな…)
そう思いながら、ルイは小さな箱を手にユヅキのいるベッドへと腰をかけた
「……君に、渡したい物があるんだ」
ユヅキ「何…?」
そう言って不思議そうに首を傾げるユヅキに、ルイはそっと小さな箱を開けて中身を見せた。
その瞬間、ユヅキはとても驚いた表情をして目に涙を浮かべた
ユヅキ「…っ、ルイ…これって…」
「…うん、婚約指輪だよ」
そう言ってルイが微笑みながら頬を染めると、ユヅキもポロポロと涙を流しながら頬を赤く染めた
「…城下では、結婚する時に指輪を贈るらしいから…やっぱりユヅキもそういうのに憧れるのかな、と思って…」
「それに…忙しくてなかなか会えなくても、同じ物を着けてたら少しは寂しさが紛れるかと思って」
そう言いながら俺はユヅキの手をとり、そこに優しく口づけをした
「……ユヅキ、君は一生、俺のものって証にこの指輪を受け取ってくれますか…?」
そう言って真剣な目でユヅキを見つめると、ユヅキは満面の笑みでルイに抱きついた
ユヅキ「…っ、はいっ…、よろこんで…」
そう応えてくれたユヅキの指に指輪をはめ、ルイは彼女に覆い被さり唇を深く重ねていった