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As well be hanged for .....

第11章 裏切りは手に 真実は足に 前篇




セバスチャンの手によって、涙を拭くタオルや、腫れているだろう目を冷やすための冷たいタオル。
それから心が落ち着くハーブティーが用意された頃。
ひっくひっく。と彼女の涙もようやくおさまりを見せた。

「大丈夫か?」

シエルが、涙を拭くように。と差し出したタオルをコクコクと頷き無言で受け取るウリエ。
ソファーに完全に足を上げ、向かい合わせになって座り、セバスチャンではなく、シエルがウリエに世話を焼く。

いつもなら姉と弟に見えるのに、こう言う時ばかりは兄と妹に見えなくもない。とセバスチャンは二人分のハーブティーを準備しながら思う。

「ほら。冷やせ。」
「ん。」

タオルを交換し、次は冷たいタオルを泣いて赤くはれた目に当てる。
上を向いたままだと辛いだろうと、シエルはソファーから降りてウリエを寝かせてやる。
シエルはいつもの一人がけソファーに座り、ようやく肩の力が抜ける。

「はぁ。ウリエ、もう大丈夫か?」
「うん……ごめん。」

コトリ。とソファーの前のローテーブルに、セバスチャンがウリエの分のハーブティーを並べる。
シエルのためのハーブティーはソーサーを差し出し、カップを取ってもらう。

「溜まりに溜まった鬱憤が破裂したのでしょう。お嬢様、泣いてすっきりしたでしょう?」
「…うん。」
「お父様の事、お姉様の事、解決しない義足の男の事。色々ありましたからね。たまには発散しないと潰れてしまいます。」

クスクスとセバスチャンは笑いながら、アフタヌーンティー用のタルトの準備に取り掛かる。
シエルは身を乗り出しカップをソーサーに戻し、ウリエの顔のタオルに手を伸ばし、取り上げる。
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