As well be hanged for .....
第9章 女は投げやりに 男は完璧に 前篇
夜、シエルは仏頂面のまま就寝するウリエを見送り、テレビの前でぶすくれていた。
「ぼっちゃん。あきらめましょう。」
「あぁ、いくよ!行けばいいんだろう!ったく、だが、ダンスは無しだ!」
女装もね。とセバスチャンは小さな声で呟く。
あたりまえだろう!とシエルが吠え、過去の屈辱的な思い出がありありと蘇る。
絶対にあの時の事だけは誰にもバレてはいけない。
久しぶりのパーティー。あれから100年近く経とうとも、社交界に変わりはないのだろうか?と疑問と興味がちょっとだけ湧く。