• テキストサイズ

As well be hanged for .....

第7章 嫉妬は秘密に 紅茶は一緒に 後編




セバスチャンの指を指す方、ウリエの背中の向こうには怪しげなプレハブ。
ウリエは躊躇なくそのプレハブの扉を開けて、中へ消えていった。
人の気配はありそうだ。

「セバスチャン。僕はウリエの後を追う。お前はあそこが何かを調べて、僕らを助けに来い。」
「御意、ご主人様。」

シエルはウリエを習って、プレハブへと足を踏み入れた。

中に入るとそこは遊園地の延長のようで、子供じみた装飾に楽しげな音楽、数人の子供。
その中にウリエの姿もある。
ピエロの格好をした大人が三人。子供をあやしている様子ではない。
すす、とウリエの側によりその手を掴む。

「シエル。」

不抜けた笑みを浮かべるウリエに眉を寄せそうになったが、周りの子供に合わせ無理やりへにゃりと笑った。

「ワンダーランドへようこそ!」

唐突にピエロがピエロらしく、両手を広げ不気味な笑みを浮かべ、子供たちを歓迎する。

「さぁ!君たちは、ピエロのため!世の中のため!中の物をごそっとだしなさーい!」

滑稽とは程遠い、物騒なものを後ろから取り出す。

ウリエを含む子供たちは、そんな物騒なものを持っている滑稽なピエロに怯えることなく、わぁわぁと駆け寄る。

シエルも後れをとることなくピエロに近づき、ウリエを確保し、怪しまれないようゆっくりと最後尾に付く。



/ 244ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp