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As well be hanged for .....

第6章 嫉妬は秘密に、紅茶は一緒に 前篇




セバスチャンは二人に向かって、いいですか!と言って人差し指を立てる。
唐突なセバスチャン先生の登場に、ウリエは思わず、はい!と返事をし、シエルは、面倒が始まった。と、ため息を付く。

「お嬢様の推理通り、そのコマーシャルを見た子供たちが、ハーメルンの笛吹き男の話のように何処かへ行ったとしましょう。」

場所はさて置き、5歳から17歳の子供たちが揃ってテレビを見る時間は大抵夕食時ではないでしょうか?
犯人達の狙いが子供であれば、その子供たちが多くテレビを見る時間帯のみに流すのが効率的です。

「私達がその不審な音に気が付かなかったのは、当家のテレビが付いている時間帯が午前中だけという点にあるのではないでしょうか?」

しかも、あなた達はニュースしか見ませんしね。とウインク付きで推理を披露し終えると、ウリエは、うんうん。と頷き納得する。
シエルは少し胡散臭そうにセバスチャンの推理にケチを付け始める。

「だったら、もっと多くの子供が音を聞いて行方不明になっているんじゃないのか?」
「えぇ。ですが、このご時世たくさんのチャンネルがございます。一つのチャンネルだけで流されていたなら、確率は絞られます。」

シエルの反論はセバスチャンのしたり顔に反撃される。
悩んでいたウリエが、パン!と手を叩き二人のにらみ合いを止めた。

「セバス!」
「はい?」
「家に戻って確認しましょう!セバスの言う通り、その時間帯の限られたチャンネルにしか流れないのだとしたら、それを見つけて、その音の指し示す場所に行きましょう。」

いつにも増して気合十分のウリエにシエルは少し不信感を抱いた。何をそんなに焦っているのかと。


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