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As well be hanged for .....

第20章 良き母はふしだらに 猫は不自由に 前篇




その日の夜、ウリエの部屋にシエルの姿があった。
寝間着姿の二人は、並んでベッドにもぐりこみ、天蓋の星空を見上げる。

「明日だね、シエル。」
「…あぁ。」

ここに来る前、シエルは、包み隠さずあられもない事を言ってくるセバスチャンを一喝したところだった。

最後の床になるかもしれないのだから襲ってしまえ。だの、悔いが残らないように遠慮なんかするな。だの…。
アレなりに自分に気を使ってくれているのだろうか?と気持ちの悪い想像をしてしまった。

しかし、セバスチャンの言うことも一理ある。
手を出さずに食べてしまえば、自分は後悔するだろう。
そしてきっと、ウリエも自分に襲われることを望んでいるのではないだろうか。と考えてしまう。

ベッドの中で繋いでいるウリエの手は固く、ただそれが、明日解放される母の事を思ってなのか、今この時、自分とベッドで隣り合っていることに緊張しているのか判断が付かなかった。


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