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As well be hanged for .....

第19章 勝利は未熟に 死は盲目に 後編




ハシュ!と聞こえて来たのはボウガンから矢が放たれる音。
それは確実にウリエを狙っており、セバスチャンは慌てて彼女を抱いて、身を伏せた。
幸いシエルは一歩下がっており、矢が刺さる事はなかった。

「おい、セバスチャン。どうなってる!」
「どうやらそうとう腕の立つ人間の様ですよ。お嬢様。剣を。」

セバスチャンが、いつの間に何処から取り出したのか、ウリエの愛用している剣を彼女に握らせる。
シエルには拳銃を一丁握らせ、二人を背に隠し辺りを窺う。

「本当にトーマスなの?」
「わかりません。姿を見ていませんので。」
「トーマスじゃないとしたら、あの集団にまだ手があると言う事だぞ。」
「厄介ね。」

ピタリと音沙汰がなくなった。
誰かが動く気配もしない。
狙われている感覚もない。

あのセバスチャンに気が付かれることなく、この屋敷の中を移動しているのなら、そうとうな手慣れだ。
だとしても、さすがに何もないのは不審。

「ここはいい。探しに行け。」
「では、もう少し奥の窓のないところまで行きましょう。」

辺りを警戒しつつ三人は場所を移動する。
すると、ハシュ!と先ほどと同じ音と窓ガラスの割れる音が響く。
さっきまで三人が立っていた所だ。

相手は確実にこちらを監視している。

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