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As well be hanged for .....

第19章 勝利は未熟に 死は盲目に 後編




フェンベルグ家の庭で、多くはない洗濯ものを干していたセバスチャン。
そんな彼の元へ、細い肩を怒らせこちらに向かってくる小さな影。
ぎゃわん!と噛みついてくる主に、思わずにやけてしまった。

「ですから。私はあくまで執事です。」
「ちっ。」
「上手く駒を使えなかったのは、お嬢様ではありませんよ?貴方です、ぼっちゃん。」
「余計な訪問者は排除しろ。いいな。静かにだ。」
「ふふ。御意、ご主人様。」

と。
静かに。と命令をいただいたにもかかわらず、音の出る子供のおもちゃを投げ入れられ、早速言いつけを破ることになってしまった。

ため息をつきかけたセバスチャンの耳に、何者かがこの屋敷の塀を乗り越え、敷地内に足を踏み入れる音が微かに聞こえた。
ここよりもだいぶ離れたところだ。
敵は一人の様子だ、一体何者か。

「セバス!平気?」
「平気です。お二人は安全な場所に、っ!」
「きゃ!」
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