As well be hanged for .....
第17章 成果は舞台に 喜劇は皿に 後篇
「お前は自分の祖父母にあった事はないだろう?」
「えぇ。写真やビデオでしか見た事はないわ。」
「祖父母は殺された。私が番犬を祖父から継いだとと同時に、女王の玩具になった。」
玩具。
きっとそれは、姉と同じようにされたのだろうと、容易に想像が付いた。
しかしそんな昔に、女王が既にその趣味を楽しんでいたと考えるのはちょっと無理があった。
「あぁ。もちろんリエラの事も承知済みだ。女王の遊びの趣味は前の女王から引き継いだ遊びのようでね。だから私も、ちょっと羽目をはずしてみたくなったんだ。」
ファシルがポケットから取り出した小さなリモコン。
まさか唐突に爆破をするのかと身構えたが、ぴ。と押されて出て来たのはスクリーン。
映し出されたのは、一枚の写真。
「お前も一度はどこかで見た事があるだろう?」
時折、テレビの特別番組や、ネットニュースで使われる画像。
前女王が何者かに襲われ、殺害された時の一枚の写真。
放送される物やネットに流れる物にはモザイクが掛けられているが、この写真は違った。
血濡れのベッドにぐったりと横たわるのは、老齢の前女王。
その首には何か獣に食い千切られたかのような跡があり、そこから勢い良く血が吹き出たのだろう、壁にまで鮮血が飛び散った様子が映されている。
「猛犬は首輪が付けられているから安全なのであって、首輪の外れた猛犬は時折飼い主にまでその牙をむく。まぁ、これがいい例だ。」
「……。」
「飼い犬だって野生に戻りたくなる夜がある。言いつけを破って、主人が大切にしている庭を掘り返したくなる時だってあるのさ。」
ファシルの望みは。
庭を、女王の庭という特定の庭をただただ愉快に、芝生をひっくり返し、埋めた骨を掘り返し、めちゃくちゃにする事。