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As well be hanged for .....

第15章 答えは甘美に 制裁は憧れに 後編




トーマスが「義足の男」と繋がっている事がわかってから3日後。
彼がまたアジトへ行くそぶりを見せたので、捕まえて「義足の男」の居場所を吐かせてやろうと言う事に決まった。

トーマスの先回りをし、三人はフェンベルグ邸へ向かう。
キッチン奥のパントリーに居座り、トーマスの到着を待つ。
コツコツ。と何も知らないトーマスが足音を隠すことなく、呑気に向かってくるのを聴く。

バチ。とパントリーの電気を付けたトーマス。
幻でも見ているのではないかと、目の前に浮かび上がった、黒い服に身を包んだ伯爵令嬢を見て、言葉の通り飛びあがった。

「こんばんはトーマス・ロヴィンソン。」
「こここここ!ど。ど。ど!」

腰を抜かし、その場にへたりこむトーマス。
ぱくぱくと口を開閉するが、一向に言葉が出てくる気配はない。

驚きと、恐怖。バクバクと早鐘を打つ心臓は警告を知らせている。
この場から立ち去らなければ。
いやいや、ばれてしまった。
殺すべきか。
いやいや、殺しては旦那さまに怒られる。

ウリエは、ひ、ひ。とまともに息をすることすら忘れるほど、驚いているトーマスを哀れだと思う一方、何処まで手を染めているのだろうと疑問が湧く。

「知ってる事、洗いざらい教えてもらうわ。」

トーマスの頭には、旦那様から教えてもらった拷問の方法が、次々と湧きあがっていた。
自分はどの方法を試されるのだろう。
お嬢様は、怯える自分を見て、その美しい顔を卑しく歪めるのだろうか。

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