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As well be hanged for .....

第15章 答えは甘美に 制裁は憧れに 後編




窓から見える様子に怪しいところはなく、長い間家を開けるので、家具には白いカバーが掛けられ、床には埃が積もっている。

「正面から入ると足跡が付いてしまいますが?」
「勝手口から入るしかなさそうね。」

勝手口にまわり、セバスチャンが鍵を開ける。
ウリエはまたも、悪魔って便利ね。と頭の中だけで呟き、開いたドアから中に入っていく。

もしかしたら、センサーアラームが仕掛けられているのかもしれない。とセバスチャンを先頭に、自分の家なのに抜き足差し足、辺りを警戒しながら進む。
もちろん声を出す事も明かりを付ける事も厳禁なので、薄暗く埃臭い屋敷の中をシエルと手をつないで慎重に進んで行く。

目印になるのは埃が少なく、トーマスの行き来した跡。
向かっている先は地下ではなく、キッチン。
キッチンに入って行ったトーマスの足跡は、止まることなく進み、広いパントリーに到着する。

ここには予備の生鮮食品を保存する大きな冷蔵庫、簡易のワインセラー、常温保存の効くものを置く棚、その他非常の際の飲み物や食べ物が保管されている。

足を踏み入れれば、ここだけ生活感に溢れ、新鮮な食料や飲みかけの水、食事の後のゴミなどが、それなりに整理されて置いてある。

冷蔵庫やワインセラーなどがあるため、電源は確保できるようにいくつかコンセントがある。
そこにはノートPCが繋がれ、ちょうど充電中のようだった。

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