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As well be hanged for .....

第13章 閑話休題 2




「お慈悲を!」

次に向かった先は教会。
今日は神のお恵み日だ。
決まった祝詞を唱えれば、パンと水をいくつか貰える。
その場で貰ったパンは、その場で食べてしまう。
そうして、もう一度列に並んでまたパンと水を貰う。
これは母と弟妹たちの分。

施しが無くなるまで何度か繰り返し、終われば帰る。
3回ほど並んでもらったパンや水は1週間の食糧だ。

「ただいま。ママ、コレ。」
「あぁあああ!待ってたよ!!」

母はトーマスの手から奪い取るように葉っぱの入った袋を奪って行き、子供たちは争う様に一つのパンを小さくちぎって分けあう。

弟が二人、妹が三人。
トーマスは六人兄弟だ。
しかし、彼ら全員と母親が同じなだけで父親はみんな違う。
だから、目の色も髪の色もバラバラ。
本当に兄弟なのかも怪しい。

「にいちゃん。水、くれ。」
「あぁ、少しだぞ。」

ペットボトルに入った水は、原則として一度に一口だ。
きれいな水は高級で貴重品。
貰ってきた4本の水の内1本は、ちょっと裕福な浮浪者に高値で売る。
あと、主な仕事と言えば、鼠を捕まえて食料として売ったり、空き缶拾い、捨てられた新聞や本を集めて売る事。

そうして稼いだ日銭は、母親を喜ばせるためのあの妙な葉っぱを買うのに使う。

疑問には思わない。
小さいころからそうするのが普通と思っているから。


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