As well be hanged for .....
第11章 裏切りは手に 真実は足に 前篇
セバスチャンは瀕死状態のウリエとボロボロのシエルを抱え飛び出す。
向かう先はウリエのタウンハウス。
「おい!何処へ行く気だ!」
「彼女の胸を見られる訳に行かないでしょう?もちろん貴方も。」
「……もっと急げ。」
「御意、ご主人様。」
シエルは口を噤み、自分と同じようにセバスチャンに抱かれているウリエを見つめる。
未だに出血が止まらなく、彼女の背から流れる血が指の先からぽたりぽたりと滴る。
「痛!」
「あ、すまん!」
「もう!シエルのダンス音痴!」
「……。」
「クスクス」
(裏切りは手に 真実は足に 前篇)