第2章 目覚め
準備として、両手にトリオンの塊を浮かべていると、風間さんが指示を出す
「歌川、ステルス戦闘の準備をしろ」
「でも…狙撃手チームとの連携が取りにくくなりますが…」
「いいから急げ!琥珀は太刀川の援護だ!」
「了解!」
すぐに遼が斬られかかるが、ステレスをオンにしてぎりぎりに避ける
風間さんも消えたらしく、すぐさま太刀川さんと迅さんは鍔競り合いになる
「バイパー!!」
フォローとして変化弾を当てようとするが、いい具合にかわされる
その間に、風刃を見たことのない遼に軽く風間さんが説明をする
残りの光の帯は8本…私と太刀川さん(主に太刀川さん一人)で8本使い切らせなければならない
中々レベルが高いが、劣勢になったときには黒トリガーを使うしかないだろう
バイパーによってできた砂埃に乗じて迅さんはより後方へと下がる
すかさず太刀川さんと走りながらアステロイドを連発して逃げ道を制限していく
太刀川さんの攻撃がすごすぎて、正直援護らしい援護ができない…出水さんすごいなぁ
あっという間に迅さんはガレージの前に追い込まれた
「もう逃げ場はないぞ、ブラックトリガー」
ガレージの中に迅さんを追い込み、畳みかける太刀川さんを見て違和感を覚える
迅さんは未来視のサイドエフェクトがある
つまり、自分が窮地に追い込まれる未来が見えればその行動を避ければいいということだ
しかし、実質迅さんは私達に追い込まれている
どうして…?
その瞬間、急に背後の壁を伝って太刀川さんの肩に攻撃を入れる迅さんが視界に入った
「壁を伝って斬撃…!?」
太刀川さんも予想外だったらしく、攻撃を食らった事に驚いていた
つまり…この状況は仕組まれていた……?
私達が迅さんに追い込まれていたんだ!!!