第9章 合流と未来への選択
捕まったらC級は即おわり、戦えるのは修だけ
やばい、そう直感的に思ったとき千佳のお友達が狙撃するが射線も何もない状態だ。避けられた
「はやく逃げろ!!」
そう後ろを向いて叫ぶが、目の前の新型に阻まれて前を向かざるを得ない
何か千佳が叫んでいるような声が聞こえ、キューブ化されてしまったのでは。と焦る
いつもセクハラをしてくる迅さんだが、緊急時の迅さんの予知ほど私達を救うものはないと私は思っている
おそらくそのせいで本人はつらい目に遭ったりしているのだろうが、それは違う問題だ。私は迅さんに言われた"修と千佳を死ぬ気で守る"という任務を全うしなくてはならない
急がなきゃ、その一心でハルバードの槍部分で新型を突き刺し倒す
振り返って修達の救出へ向かおうとすると、隣の通りで出水先輩と戦っていた新型が木端微塵になるのを見た
「……へ?」
今のは一体なんなんだ
確実に狙撃ではない、つまり千佳とそのお友達じゃない
…アステロイド?出水先輩より威力も弾数もある??
いやいやそんな馬鹿な
だって私の後ろにいる隊員でアステロイドを撃つのは……
「……修?」
あんなに訓練でトリオンが少ない事を気にしていたあの修が?
そう思い修を見ると、修の方へ向かっていた新型が修達に再び向かおうと走っていた
考えるのは後だ、倒さなきゃ…と思っていると出水先輩の声が聞こえる
「ギムレット!」
出水先輩の徹甲弾が当たり、少しヒビの入った新型を目の前にした修が叫ぶと、再びあのアステロイドが新型を襲う
しかし焦ったらしい。壊れきっていない
「とりゃ!!」
ハルバードで顔を真っ二つにして目の前を見ると、修と千佳が手を繋いでいた
どうやら千佳のトリオンを修のトリガーに臨時接続したらしい
流石修、というべきなのだろうか。ふつうそんなリスクがあることやらないでしょ……
「ナイス琥珀、それにしてもメガネ君そのトリオンやべーな。何者だ?」
その問いに修が答えると、千佳のトリオンモンスターという名前を思い出したらしい出水先輩が私達で新型をすべて倒す。という提案をする
「え、でも…」
「わかりました!」
私の否定は受け入れられず、その作戦は遂行されようとしていた